現場は小さな動物園!?建築用語に隠された動物たち

猫」と「犬」が働く現場?
- 猫(ねこ):現場で「ネコ持ってきて!」と言われたら、本物の猫ではなく、手押しする一輪車のことを指します。裏返した時の形が、まるまるっとした猫の姿に似ていることからそう呼ばれるようになったと言われています。砂利やセメント、廃材などを運ぶのに大活躍する、まさに縁の下の力持ちです。
- 犬走り(いぬばしり):建物の周りに設けられた、幅数十センチの細長い通路のことです。犬が走れるくらいの幅しかないことからこの名前がついたと言われていますが、主な目的は、雨水が跳ね返って建物の外壁を汚すのを防ぐことです。
力持ちの「馬」と危険を知らせる「虎」
- 馬(うま):建築現場では、作業台や足場のことを「馬」と呼びます。4本足で物を乗せる台の形が馬に似ていることや、昔から重い荷物を運ぶのに馬が使われていたことに由来すると言われています。
- 虎(とら):工事現場でよく見かける黄色と黒の縞模様のロープは「トラロープ」と呼ばれています。虎の模様のように目立つ配色で、危険な場所への侵入を防いだり、注意を促したりする大切な役割を担っています。測量機械を「トラ」と呼ぶこともあります。
知恵者の「猿」や賢い「鳥」たちも?
- 猿(さる):ボルトの径に合わせて口の幅を変えられる便利な工具「モンキーレンチ」は、その先端部分が猿の横顔に似ているから、という説があります。
- 鴨居(かもい):和室の引き戸の上枠を指す「鴨居」も、実は鳥のカモが語源とされています。鴨が水鳥であることから、建物の防火の願いを込めて使われたり、戸が外れないように「噛む居」が変化したという説もあります。
- 鶴(つる):クレーン車の「クレーン」は英語で「鶴」という意味で、首や脚が長い鶴に似ていることからその名がつきました。
いかがでしたか? 普段、何気なく見ている工事現場や耳にする言葉の中に、たくさんの動物たちが隠れていたことに驚かれた方もいるのではないでしょうか。もしかしたら、あなたの家の近くの建築現場でも、今日も元気に『ネコ』が資材を運び、『ウマ』が休憩しているかもしれませんね。建設業って、意外と動物好きが集まっているのかも? なんて、動物園のような現場を想像しながら、これからも私たちの仕事を見守っていただけると嬉しいです!
今日も一日ご安全に!
M.K







